2019/03/21 20:04
この園の園主はこの世のすべての花が大好きだ。
紫の小さな花を撒き散らす雑草さえも鉢植えにして大切にしがちである。
それでいて草取り担当の妻に毎回おきまりのように引っこ抜かれている。
時はさかのぼり、園主の少年時代。
彼は一鉢の美しいシンビジュームと出会った。
一目惚れだった。
あの日、少年が姉に買ってもらったシンビジューム。
数々の洋らんシンビジュームのオリジナルブランド品種を生み出した
西都園芸のストーリーのすべては、そこから始まった。
紫の小さな花を撒き散らす雑草さえも鉢植えにして大切にしがちである。
それでいて草取り担当の妻に毎回おきまりのように引っこ抜かれている。
時はさかのぼり、園主の少年時代。
彼は一鉢の美しいシンビジュームと出会った。
一目惚れだった。
あの日、少年が姉に買ってもらったシンビジューム。
数々の洋らんシンビジュームのオリジナルブランド品種を生み出した
西都園芸のストーリーのすべては、そこから始まった。
時は流れて2019年。
香りの良いテーブルシンビジュームが注目を浴びている。
原種との掛け合わせにより、香りの良いオリジナルブランド・シンビジュームを
数々生み出している西都園芸に今ふたたび希望の光が差し込んだ。
和心蘭だ。
一般的に贈答用で扱われるシンビジュームとすると、違いは驚くべきコンパクトさにあり。
シンビジュームの魅力をそのままに、小さくて現代のライフスタイルにうまく溶け込むことができる。
それに加え、2季咲きと言われる花付きの良さ。
そして、何よりも強い芳香性をもつ。
この香りそのものをお部屋のフレグランスとして売り出してもらいたいくらいだ。
常時、香っていたい。
でもそれはできないから、咲かせる楽しさに繋がるのだろう。
この、生花ならではの繊細な香り。
もし、お手軽にこの香りや質感もそのままに何もかもを目の前で
あたかもここで見ているように、再現できる日が来るとしたら、
そんな悲しい時代がくるとしたならば、残しておきたい園芸という究極の美。
あの日、少年が出会った1つの花、
あれから半世紀が過ぎようとしている。
【和心蘭】